お客様の知人を顧客リスト化する方法

販売促進100連発!

顧客リストの重要性

顧客リストはとても重要です。
例えば、あなたのお店に一度でも来たことがあるお客様のリストと、周辺地域の住宅に無差別に同じ数量の広告物を配布してみてください。
その反応の差は歴然!
圧倒的に「あなたのお店に一度でも来たことがあるお客様のリスト」のほうが高い反応を示すはずです。
その結果から、いかに顧客リストが重要であるかをご理解いただけると思います。
この顧客リストの数は多ければ多いほど良いわけですが、日々の来店客を少しずつリスト化していても、なかなか増えません。
しかし、「あなたのお店を知っている顧客」の数を増やすことさえできれば、いくらでも売上げを伸ばすことができるはず。
そこで今回は、意図的に顧客リストを増やすことに成功した2つの事例をもとに、絶妙な仕掛け&タイミングで顧客リストを増やす方法についてご説明します。

フリーマーケットの日

子供衣料品店Sでは、月に一度「フリーマーケットの日」というイベントを開催しています。
いつもお店を利用していただいているお客様に、お店(場所)を開放し、お客様の手作り商品や不要品をお店で販売できるイベントです。
店舗面積はそれほど大きいわけではないので、出店できる人は毎月先着5名まで。
もともと衣料品店Sは地域の主婦に人気のお店なので、「フリマの日」に出店すると、ほとんどの商品が売り切れるそうで、出店希望者は後を絶ちません。
また、人気の秘密は、フリマで購入したお客様におまけをプレゼントしていることです。
お店の売上げにはならないのに、場所を貸して、さらに「おまけ」までプレゼントするのです。
地域の主婦が喜ぶのもうなづけます。
※「おまけ」は高額商品ではありません。珍しい植物や、女性が喜ぶ小物商品などです。

「1人のお客様を4~5人に増やす方法」については次の記事で紹介しています。

「フリマの日」を開催する理由

なぜ、衣料品店Sはこのような企画を開催していると思いますか?
それは、顧客リストを収集するためです。
フリマに出店する5名が決まったら、まず出店者に案内状(ハガキDM)を印刷することを伝えます。
「あなたの商品が売れるように、あなたがお友達に送る案内状も印刷してお送りしますね」
出店者は、無料で場所を借りられる上に、案内状まで無料で印刷してくれることに大喜び!
せっせとお友達リストを作って、お店に提出します。
(切手代はお客様の自己負担です)
その案内状には、出店者のコメントと共に、開催日時や場所などを明記して送付します。
もちろん、ハガキの隅にはしっかりとお店の情報も記載します。
実は、このリストが新しい顧客リストになるのです。
毎回の案内状の発送部数は(平均)200枚程度。
しかし、その案内状は知人からのお誘いなので、発送したほとんどのお友達が来店してくれるそうです。
もちろん、「フリマの日」はお店の商品は一切販売しませんが、「フリマの日」の後にお店の案内を定期送付します。
「フリマの日」でお店を認知した方ばかりなので、お店の案内に対する抵抗感はありません。
このシンプルな方法で、子供衣料品店Sは顧客リストをどんどん増やしているのです。



2つのギフトサービスで顧客リストを増やす

もう1つの事例を紹介します。
酒販店Aでは、ギフト商品にプラスして、贈り主からのメッセージカード(長文もOK)を無料で印刷し同梱するサービスが受けて、ギフトシーズンはかなりの売上げを上げています。
さらに、商品到着1週間後くらいに届くように、「○○(商品名)はいかがでしたか? ~中略~ 不良品などございましたら、お気軽にお問い合せください」というアフターフォローハガキをお店から送ります。
これらのサービスを提供することで、贈り主はもちろん、届け先の方からも喜んでいただいています。
つまり、お店に対する信頼感を上げることに成功しているのです。
その後、1回だけニュースレターを送付し、「当店のニュースレターです。不要な場合は、同封のFAX用紙にてお知らせください。今後一切送付することはありませんので、ご安心ください」と、一言添えます。
もちろん、良い印象を抱いたお店のニュースレターですし、ニュースレター自体が売り込みツールではないので、ほとんどの方が拒否しません。
このように、顧客から顧客リストを引き出し、さらに顧客化する流れで、毎年右肩上がりの売上げを上げ続けています。

経営する上で最も大切なものは顧客リストである

今回紹介した2つの事例の共通点は、お客様の知人を顧客化している点です。
ただし、注意点もあります。
個人情報を利用した施策なので、個人情報保護法に触れないように注意しながらアプローチすることと、紹介いただいたお客様の顔がつぶれないように、誠意ある告知展開をしていくことです。
一般客以上に厚くもてなすことで、この2店では「紹介してくれてありがとう、と言われました」という喜びの声が相次いでいるそうです。

多くの成功経営者が口を揃えて言います。
「経営する上で最も大切なものは顧客リストである」と。
たとえお店が火事で消失しても、お金が盗まれても、顧客リストさえ失うことがなければ、商売はいくらでも再起できるからです。
そんな何よりも大切な顧客リストを意図的に増やしてみませんか?