女性服販売店の限定しまくりキャンペーン

イベント・キャンペーンの成功事例

セールやキャンペーンの集客効果を高めるおすすめの方法を紹介します。
それは、限定要素を加えることです。
期間限定や数量限定、人数限定などですね。
広告に「限定要素」を加えると希少価値が高まり、「欲しい!」と感じる消費者が増えるのです。
それまで1日20杯くらいしか売れなかったラーメン屋さんが、「2時間限定の究極ラーメン」と打ち出したところ、1日60杯以上売れるようになった事例もあるほどです。
商品(ラーメン)の中身は何も変わらないのに。
それほど「限定要素」は集客効果が高いのです。

女性服販売店の限定しまくりキャンペーン

そこで今回紹介する事例は、ある女性服販売W店で実施された限定しまくりキャンペーンです。
その企画内容を説明します。
W店は市内に6店舗あり、3ヶ月に1回のペースで会員限定セールを開催しています。
場所は店舗ではなく、全店舗の商品を管理する倉庫です。
ガレージセールですね。
6店舗の会員カードは全て本部で一元管理されており、会員カードにはそれぞれ共通の通し番号(会員番号)が記されています。
そして、会員限定セールは次のような打ち出し方で開催されます。
「お待たせしました!○月○日(土)朝11時~昼2時までの3時間限定で、3ヶ月に1回の会員様だけの特別セールを開催します!」
挨拶状と一緒に同封されるチラシには、代表的な人気商品を20品ほど掲載されており、その全ての商品に限定数を表示されています。
ここまでの限定要素は以下の4つです。
●時間限定…○月○日(土)朝11時~昼2時までの3時間限定
●期間限定…3ヶ月に1回
●属性限定…会員だけ
●数量限定…全ての商品に限定数を表示
これだけでもかなり多くの限定要素がありますが、限定要素はさらに続きます。
「毎回品切れの商品が続出する大人気セールなので、混雑を避けるために、今回のセールでは会員番号1601番~3200番の会員様だけに限定させていただきます」
そう。会員なら誰でもOKではありません。
会員の中でも「来場OK」の会員と、そうではない会員に振り分けるのです。
これにより、この会員限定セールは毎回多くの集客を実現する大ヒット企画となりました。



「3ヶ月に1回のセール」を会員を振り分けて毎月実施

なぜ、このような限定要素が多い企画を実施しているのでしょうか?
このセールが生まれるまでの経緯を説明します。

以前からこのセール企画は大人気で、会場が混雑することがしばしばありました。
しかし、セール人気に便乗して毎月実施していくうちに、徐々に客数が減少していったのです。
人気のセールも、頻繁に実施されると飽きられてきたわけです。
そこで考えたのが、会員を振り分けるという考え方でした。

今現在、6店舗で集めた会員数は5,000人を超えており、それを約1,600人ずつ3ブロックに分けて管理しています。
勘が鋭い方ならもうおわかりだと思いますが、W店では「3ヶ月に1回のセール」を実は毎月実施しているのです。
↓このような流れです。
8月はAブロックの会員(0001番~1600番)
9月にBブロックの会員(1601番~3200番)
10月にCブロックの会員(3201番~5000番)
を招待するわけです。
それぞれの会員にとっては「3ヶ月に1回」ですよね。
毎月実施すると飽きられてしまいますが、「3ヶ月に1回」のセールなら待ち遠しく感じられます。
これにより、この企画による売上げはさらに上がっていきました。

会員を3つに分けてセールを行なう理由

ここで1つの疑問が生じます。
「なぜ、わざわざ会員を3つに分けて実施するのか?3ヶ月に1回のセールを5,000名の会員に告知することとは何が違うのか?」という疑問です。
これは、W店社長の話を聞いてすぐに謎が解けました。
まず、1回のセールで5,000名の会員に告知すると、大きな会場を用意しなければいけないし、会場が混雑するのでお客様へのサポートが疎かになってしまいます。
これらのデメリットを避けるために、3回に分けて開催するのです。

また、全ての会員に一斉告知するよりも、3ブロックに分けて告知したほうが圧倒的に集客率が高いことがわかってきたそうです。
その理由は、会員番号で限定されているからです。
「会員なら誰でもOK」とするよりも、「今回は会員番号1601番~3200番の会員様だけに限定させていただきます」としたほうが、希少価値が上がり、来場意欲が高まるのです。
そう。
会員を3ブロックに分ける最大の理由は、さらなる限定要素を加えるためなのです。
もちろん、それぞれのセールでは「来場できる会員」にしかDMを送らないので、広告費用が3倍になることはありません。
(従業員の労働力は3倍になりますが)
メリットだらけの企画といえますね。

「大規模イベントと小規模イベントを使い分ける」については次の記事で紹介しています。

招待券を送って新会員を増やす

このセールは、さらに会員数を増やすことで「4ヶ月に1回」「半年に1回」と進化させていくことができます。
セールの間隔を空ければ空けるほど、セールへの希少性が高まり、集客率が上がっていくのは間違いありません。
そのために必要なことは、新会員の確保です。
そのために、セールでは「ご家族やお友達3人まで同伴OK」と記された招待券を同封しています。
この招待券を持参して来場された方には、セール会場で新しい会員カードを作っていただきます。
(会員カードがなければ会員価格で購入できないので、ほとんどの新規客が会員カードを作ってくれるそうです)
これにより、新会員も順調に増えています。
この事例を参考にして、あなたのお店でも限定しまくりキャンペーンにチャレンジしてみませんか?