訪日外国人客を受け入れるかどうかの判断軸

商売繁盛を実現する考え方

これから訪日外国人はさらに増える!

私は福岡市に住んでいますが、中心部に行くと年々外国人観光客が増えていることに気づきます。
特に福岡は中国や韓国が近いので、中国人・韓国人が目立ちます。
訪日外国人の数は、日本全体で2019年は2,900万人を超えたそうです。
これは国の政策であり、2020年には4,000万人、2030年までには6,000万人を目標としているそうです。
6,000万人といえば2019年の2倍です。
今でも十分に「多い!」と感じますが、今後はさらに増えていくわけです。

そこで、私たち経営者はこの状況に対して真剣に考えなければいけません。
訪日外国人は無視して、日本人客だけに特化して経営していくのか、今後は外国人客も視野に入れながら経営していくのかを決断する必要があります。
この問いに対する正解・不正解はありませんが、これは感覚的(感情的)な判断ではなく、今後の日本の状況を冷静に分析した上で判断するべきだと思います。

3人に1人が外国人という状況

今現在、日本の人口は1億2,000万人です。
これに6,000万人の外国人が加わったらどうなると思いますか?
トータルで1億8,000万人となり、実に3人に1人が外国人という状況になります。
もはや、日常生活の中に外国人がいることが当たり前の状況となるわけです。
さらに、日本人の多くが高齢者になりますから、消費者層としては日本人と外国人が半々くらいになるのではないでしょうか。
そのような状況の中で「日本人客だけ」を選択した場合、半分の見込み客を捨てることになります。
つまり、「当店は男性客(または女性客)しか相手にしません」と同じ意味になるということです。

逆に、訪日外国人客を受け入れる場合、その市場規模は1.5倍になります。
(1億2,000万人から1億8,000万人になりますからね)
また、訪日外国人は富裕層が多い点も挙げられます。
わざわざ日本に旅行に来ているわけですから当然ですよね。

これらの状況を冷静に分析した上で、今後の経営方針を決める必要があります。



中小企業は逆張り戦略のほうが生き残りやすい

ただし、それでも「日本人客だけ」で経営していくという考え方もありだと思います。
市場規模は1億2,000万人のままですが、それでも十分に人口が多い国です。
(人口1億人以上の国はそれほど多くありません)
日本人の中には外国人を敬遠する人も少なくありませんので(江戸時代の鎖国の頃のDNAが残っているのかもしれません)、そのようなお客様からは「日本人客だけのお店」のほうが格段に選ばれやすくなるはずです。

また、私たち中小企業は逆張り戦略のほうが生き残りやすいともいえます。
逆張り戦略 …つまり、世の中の動きとは逆の戦略です。
実際、私の会社(株式会社ザッツ)も逆張り戦略を採って成功しました。
起業当時、世の中はどんどんデジタル化の方向に向かっていましたので、あえてアナログ販促ツールであるニュースレターで勝負をし、多くの方に支持されました。

「来客が集中したときの対応策」については次の記事で紹介しています。

決断の時は迫っています!

「日本人客だけで経営」と「訪日外国人も受け入れる経営」にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
どちらを選択すれば成功するのか? という正解はありません。
ただし、方向性を明確に決めなければいけません。
あやふやなままでは日本人客からも外国人客からも支持されません。
決断の時は迫っています!