配布エリア・配布回数の決め方

売れるチラシの作り方

最初のポイントは「距離」

チラシを折込、またはポスティングする際に「どれくらいの範囲に配布すればいいのだろう?」という疑問を感じることがあります。
そこで今回は、チラシの適切な配布エリアの決め方についてわかりやすく解説します。

まず最初に考えなければならないことは、あなたのお店からの距離です。
当然のことながら、近い距離に住んでいる方は来店しやすいですし、距離が遠いエリアになるほどチラシの反応率は低くなっていきます。
この反応しやすいエリアが、あなたのお店の商圏となります。
一般的な目安として、大型のショッピングモールの商圏は半径3~5kmと言われています。
(なかには半径10km以上のショッピングモールもあります)
大型ショッピングモールには巨大な駐車場が完備されているので、かなり広いエリアが商圏となります。

それでは、中小店舗の場合はどうなると思いますか?
業種や客層、地域によっても異なりますが、中小店舗の商圏は最大でも半径1~2km以内と考えるべきです。
それ以上の距離になると「遠い!」と感じてしまうので、チラシの反応率は格段に下がってしまいます。

二番目に重視すべきポイントは、お客様の「移動手段」

次に重視すべきポイントは、あなたのお店に来店するお客様の移動手段です。
移動手段が「車」のお客様が多い場合は商圏は大きくなります。
車で移動するわけですから当然ですよね。
逆に、「自転車」「歩く」というお客様が多い場合は商圏は小さくなります。
ちなみに、来店客のほとんどが主婦で、「自転車」や「歩く」というお客様が多いクリーニング店の場合は、半径500m程のお店が多いようです。
この「移動手段」を目安に商圏を決めてください。
※ただし、新規開店の場合や大型イベントの場合などは、通常よりも広範囲に配布しても良いですね。



配布回数を決める考え方

次に考えるべきポイントは予算です。
広告予算がたくさんある場合は「より広範囲に配布しよう!」と考えがちですが、必ずしもそれが正解とは言えません。
先ほども説明しましたが、近い距離に住んでいる人は来店しやすいですが、距離が遠いエリアになるほど来店しづらくなっていきます。
そこで、例えば10万枚のチラシを印刷した場合、「広範囲に1回配布する」「反応しやすい近距離のエリアに2~3回配布する」ではどちらのほうが効果的だと思いますか?
今までの私の経験値からいうと、「反応しやすい近距離のエリアに2~3回配布する」のほうが結果的により多くの来店客が得られます。

ここで、あなたが消費者の立場になった時のことを想像してください。
見ず知らずのお店のチラシがあなたの家のポストに投函されていたとして、あなたはすぐに反応(行動)しますか?
きっと、ほとんどの人が反応しないはずです。
しかし、家の近くにセブンイレブンの新規オープンチラシが投函されていたらどうでしょう?
きっと、ほとんどの人がすぐに反応するはずです。
この差は一体何だと思いますか?
それは、認知度の差です。
多くの人がもともとセブンイレブンの存在を知っています。
もともと知っているお店が家の近くにオープンするわけですから、すぐに行動(来店)する人が増えるのは当然です。
しかし、残念ながら中小店舗には認知度がありません。
だから、チラシを1回配布したからといって、多くの人はすぐに反応してくれません。
しかし、短期間の間に2~3回チラシが投函されていたらどうでしょう?
3回目あたりには「最近、このお店のチラシがよく投函されているな~」と感じる人が増え始めます。
この瞬間こそが、地域の方々があなたのお店を認知した瞬間です。
だから、同じエリアに何度も何度も配布すれば、徐々に反応率が上がっていきます。
1回目よりも2回目、2回目よりも3回目のほうが反応が上がることは珍しい話ではありません。
だから、広告予算がたくさんある場合は、「広範囲に1回配布する」よりも「反応しやすい近距離のエリアに2~3回配布する」を選択したほうがより良い結果を得ることができるようになるのです。

「新聞折込チラシの効果がある曜日とは…?」については次の記事で紹介しています。

まとめ

このように、チラシを配布する場合はお客様の「移動手段」をもとに、より反応しやすいエリア(=商圏)を明確にし、さらにそのエリアに複数回配布することをおすすめします。