参加者が心から楽しめる、満足度の高いイベントで大繁盛!

イベント・キャンペーンの成功事例

趣味から生まれた売上げ

飲食店を経営しているSさんは、アウトドア大好き人間。
店休日には必ずキャンプやツーリングを楽しむほどアウトドアに夢中です。
そんなある日、アウトドア仲間から意外な質問を受けました。
「ところで、Sさんは何の商売をしているのですか?」
自分自身でも気づかなかったのですが、今まで何度も顔を合わせてきたのに、仲間はSさんの仕事内容を知らなかったのです。
そこで、Sさんが飲食店経営であることを話すと、それ以降キャンプやツーリングの後の親睦会をSさんのお店で開いてくれるようになったそうです。
懇親会はほぼ毎月行なわれ、毎回10名以上の仲間が集まります。
つまり、Sさんのお店には毎月10名以上の団体客が来店する安定的な売上げが上がるようになったのです。

参加者が心から楽しめる、満足度の高いイベントの開催

世の中には仕事趣味を分けて考える人が多いのですが、Sさんのように仕事と趣味の垣根を外すことで、自店の売上げに貢献することは少なくありません。
ここにヒントを得たSさんは、アウトドア以外にも様々なイベントを毎月企画するようになります。
テーマをアウトドアだけに絞ると、客層が固まってしまうからです。
ただし、それぞれのイベントの理念は「参加者が心から楽しめる、満足度の高いイベントの開催」としました。
イベントをきっかけに、お店の売上げ向上を狙うと、その思いは参加者にも伝わってしまい、うまくいきません。
だから、なるべくお店色をなくし、参加者の満足度の向上に注力しました。
アウトドア仲間や他の知人にも相談しながら、1つずつのイベント企画を実現していきました。
そこで、Sさんが実施している主なイベントを紹介しましょう。

夏休み!スイカ割り大会

夏恒例のスイカ割りを、お店の駐車場(車3台分)を開放し、毎年7月下旬に開催する企画です。
駐車場には砂を敷きつめ、海浜のイメージを演出。
子供主体のイベントですが、もちろんそこには日頃来店していただいているご両親もいて、そこに家族ぐるみのつきあいが生まれ、温かいコミュニティを形成します。
店頭では生ビールと簡単なおつまみを無料提供していますが、話がはずんだ参加者たちはそのまま店内に入っていくこともできます。
お客様同士が仲良くなる人気のイベントとして定着しています。



お弁当作り教室

年に数回開催されるお弁当作り教室では、Sさんの奥さまが講師役となります。
飲食店経営者ならではの簡単裏メニューを公開すると共に、仕入先の冷凍食品メーカーの営業マンも参加し、業務用商品の紹介と共に秘伝のレシピをお伝えします。
地元の主婦に好評のイベントで、ほとんどクチコミだけで参加者が増えています。
イベントが終わると、業務用商品の割引販売と、その日に公開したレシピを無料プレゼント。
地元の主婦を味方につけることで、家族連れのお客様が増えました。

年賀状デザイン大募集

Sさんのお店の年賀状のデザインは、毎年お客様から募集しています。
デザインといってもそれほどハイレベルなものを望んでいるわけではありません。
これまでの採用例は、趣味の切り絵や、小学生の水彩画、書道、写真などです。
意図的に「これくらいなら私も応募できる!」と感じられるレベルに設定しています。
採用された作品には、お店で使える商品券1万円分を進呈。
その他の参加者には全員1,000円分の商品券をプレゼントします。
この商品券の金額分はそのまま利益減となりますが、それでもこの企画は話題づくりにつながるし、その後の来店促進にも貢献するため、毎年の恒例企画として開催しています。

もらいもの一掃DAY

ビールや食材などの仕入れメーカーと取り引きをしていると、定期的にキャンペーン用のポスターやビアグラスなどの販促グッズプレミアグッズをもらうことがあります。
そんな無料(タダ)で入手したグッズ類を、お客様に呼びかけて、無料プレゼントします。
市場では手に入らないグッズばかりなので、喜ぶお客様も多いようです。



いい夫婦の次の日

「11月22日=いい夫婦の日」の翌日の23日にイベントを開催します。
11月22日は家庭で過ごし、その翌日にお店に来ていただく趣旨で開催しています。
お客様からは「なぜ22日ではないの?」と突っ込まれることもありますが、これが逆にインパクトを与えているとか。
「お弁当作り教室」同様、奥様を味方につけることで、奥様公認のお店になるそうです。

願いごと成就イベント

毎年12月になると、店内では願いごとを記入する用紙が配り、お客様が来年の「願いごと」を書いていただきます。
なかには、用紙を家に持ち帰り、家族全員分の用紙を持参するお客様もいるそうです。
それをSさんがまとめて、年頭に地元の神社に参拝し、祈願していただきます。
その後、用紙を提出したお客様へ「本日祈願してきました」という報告するだけの簡単イベントですが、「とても有り難い!」と好評です。
特に、昇進や進入学など、具体的な願いごとを書いた人から「見事合格しました!」という返事をいただくこともあり、そのお祝い会は当然Sさんのお店で開かれるそうです。

みんなで歩けば怖くないDAY

最近メタボ気味の男性客が多いことから、Sさんのお店では毎年5月に10キロ歩くイベントを実施しています。
マラソンよりも短い距離ですが、これを完歩するのは並大抵のことではありません。
最初のうちはニコニコ顔の参加者も、次第に口数が少なくなり、やがて足が自由に動かなくなります。
なかには脱落する人もいますが、ここで参加者同士が助け合う場面が生まれます。
ゴールした瞬間には泣き出す人も多く、このイベントで感動した参加者たちは、このイベントやお店のことについて様々な場所で話します。
つまり、クチコミが自然発生している人気イベントです。

イベント=お店(店主)とお客様の心と心の絆を深める活動

いかがですか?
Sさんのお店では、このようなユニークなイベントを毎月実施しているのです。
アウトドア好きのSさん自身が楽しみながら企画するから、お客様も喜ぶ。
そんな理想的な図式が成り立ち、Sさんのお店は町一番の繁盛店になりました。
また、驚くことに、これらの各種イベントのアナウンスはほとんど全てSNSで告知するだけです。
告知部分では、ほとんどお金がかからないのです。
さらに、イベント中に撮影した写真は後日店内の壁面に貼り出し、来店時には自由に持ち帰りOKにしています。

Sさんのイベントは、お客様を楽しませることを追求しています。
単純に販売商品を並べるだけの安売りイベントではありません。
もちろん、割引販売も商売における大切な要素ではありますが、そこに娯楽性がなければお客様が「楽しい!」と感じることはありません。
イベントという言葉自体、なんだかワクワクしますよね?
そんなワクワク感を提供し、お店(店主)とお客様の心と心の絆を深める活動こそがイベントなのかもしれません。
心から楽しめることをジャンルを絞らずに実施することで、幅広い年齢層のファン客の獲得に成功しているSさんのイベント戦略。
あなたも実施してみませんか?